第204回「歴史と人間」研究会

日時: 2012年4月29日(日)14時より
場所: 一橋大学西キャンパス職員集会所
報告: 磯部 裕幸氏
タイトル: 熱帯医療と植民地社会―ドイツ領東アフリカ・トーゴ・カメルーンにおける「眠り病」対策
要旨: 本報告では、20世紀初頭アフリカ赤道地域で蔓延した「眠り病(アフリカ・トリパノソーマ)」に対して、ドイツ植民地政府がどのような対策をとったのかについて考察するものである。当時のドイツ領植民地においては、三地域(東アフリカ・トーゴ・カメルーン)がその被害に遭っていたが、行なわれた対策は各植民地で大きく異なっていた。なぜドイツの「眠り病」対策が各植民地で統一されなかったのか、そこにはいかなる政治的、経済的あるいは自然地理的な要因が働いていたのか。本報告ではそうした疑問に答えながら、医学史と、政治史や社会史、経済史といった「普通の歴史」との交流可能性についても議論したいと考えている。
 
* 学会シーズンのため、5月の例会はお休みです。次回は6月17日(日)、櫻井文子氏によるご報告の予定です。

第203回「歴史と人間」研究会

日時: 2012年3月18日(日)14時より
場所: 一橋大学西キャンパス職員集会所
報告: 加藤 鉄三氏
タイトル: シカが町にやってきた?―カリフォルニア・ゴールドラッシュにおける日常生活の中の野生動物と自然賞賛(に関する非実証的考察)―
要旨:
 ゴールドラッシュの真っ只中にあったカリフォルニアのソノラという鉱山町で、1851年の9月のある日、シカが町に駆け込んでくるという出来事があった(らしい)。
 この出来事を記した人物はもっともらしい状況解説を行っており、報告者自身、かつてこれを史料として用いたことがあるのだが、本報告では現代心理学などを援用しつつ、その懐疑的検討をすることから始め、食肉目的の狩りを軸に、野生動物との関係へと話を進める。
 さて、1849年に起こったカリフォルニア・ゴールドラッシュは極めて有名な出来事であり、19世紀半ばまでの出来事としては、(出版)史料も数多いにもかかわらず、日本における詳細な研究は少ない。また、アメリカ環境史研究においても、鉱山開発と環境破壊をめぐる研究、カリフォルニアのゴールドラッシュ期以降の環境史研究が公刊されているものの、概説的言及と断片的言及を除くと、対象は企業的な鉱山開発が主であり、小規模グループが主であった初期ゴールドラッシュは本格的には論じられてこなかった。
 そこで、1848年から50年代前半に焦点を当てて、鉱夫たちの日記・書簡集・回想録、ジャーナリストの記述といった出版史料を軸に、上述の鉱夫と野生動物の関係に加えて、鉱夫たちの自然環境描写を検討する。破壊的な側面については概略としては論じられてきたことであり、想像もしやすいであろうが、白人鉱夫らがその初期から、彼らを取り巻く自然景観を賞賛していたことはほとんど知られていない。そこで、それらの傾向性を指摘し、その背景にあったと考えられる(出版)文化への言及も試みる。但し、文化については、筆者の現在の力量から、予備的考察に留まることを予めお断りしておく。

* 次回の例会は4月29日(日)、磯部裕幸氏によるご報告の予定です。



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