第260回「歴史と人間」研究会

日時: 2018年6月9日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学国立東キャンパス第3研究館3階共用会議室 ※通常とは異なりますのでご注意ください。
 (キャンパス地図39番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/ campus/campus/index.html

報告: 橋詰 かすみ氏

タイトル: 「ジュネーヴ共和国の政治論争とルソーの表象―18世紀中葉の刊行物・書簡から」

 

要旨:

 ジャン=ジャック・ルソーの二著作『エミール』『社会契約論』は1762年6月、祖国ジュネーヴ共和国で焚書処分されるが、それによって内部の政治対立が顕在化することになった。本報告はこの「ルソー事件」に着目し、ルソーの表象という観点から当時の論争を明らかにすることを目的とする。

 1762年のジュネーヴは表面上平穏だったが、直接民主制の問題を巡る火種は燻っていた。17世紀末から名門家出身者が寡頭政を敷いていることに対して、政治参加の機会を奪われたその他の住民たちは不満を抱いていたのである。そして「ルソー事件」は新たな政治動乱の引き金となった。当局によるルソーへの宣告から一年後、一部のジュネーヴ人たちは異議申立書を政府に提出するが、政府は拒絶の姿勢を貫き、対立はさらに深まっていく。最終的にはチューリッヒとベルン、フランスが介入し、1768年3月に騒動は鎮圧された。

 このような状況下、ジュネーヴ人たちの政治的言説の中で、ルソーの著作、並びにルソーの存在そのものはいかなる役割を果たしたのか。当該時期のパンフレットと書簡を主な一次史料として、この問いを検討したい。

 

* 次回は7月7日(土)、本間千尋氏によるご報告の予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。


第259回「歴史と人間」研究会

日時: 2018年4月28日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学国立東キャンパス第3研究館3階共用会議室 ※通常とは異なりますのでご注意ください。
 (キャンパス地図39番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

 

合評会

キース・ブリッケンリッジ『生体認証国家―グローバルな監視政治と南アフリカの近現代』堀内隆行訳、岩波書店、2017年。
岩波書店の紹介サイト(https://www.iwanami.co.jp/book/b308215.html


内容紹介・リプライ:堀内隆行氏

コメント:高野麻子氏


訳者の堀内氏より著作の概要をご報告頂いたうえで、高野氏(著書『指紋と近代』みすず書房、2017年)よりコメントを頂戴します。

その後、全体での討論といたします。

 

* 次回は6月9日(土)、橋詰かすみ氏によるご報告の予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。


第258回「歴史と人間」研究会

日時: 2018年3月17日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学西キャンパス職員集会所
 (キャンパス地図8番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

合評会

森宜人・石井健(編著)『地域と歴史学―その担い手と実践―』晃洋書房、2017年。
晃洋書房の紹介サイト(http://www.koyoshobo.co.jp/book/b341483.html


コメンテーター
馬場哲(東京大学)、森村敏己(一橋大学)

『地域と歴史学』の概要
歴史学の通奏低音をなす地域史研究。そのあり方を、地域史研究をはぐくむ土壌となった社会的環境、歴史記述における地域像・地域概念の創造過程、そして方法論としての地域史の確立に寄与した歴史家に光をあてつつ、西洋史学の視座より史学史的に問い直す(本書帯文より)。

『地域と歴史学』の目次
序 地域と歴史学(森宜人・石井健)
第I部 地域史の担い手

第1章 一九世紀後半イギリスの郷土史研究と学術協会――レスタシア建築学考古学協会の場合――(石井健)
第2章 諸身分から市民の手に――下オーストリアにおける地域史研究の歴史―(岩周一)
第3章  地域史研究の担い手としての文書館・歴史協会――一九二〇年代ゾーリンゲンの事例――(永山のどか)
第4章  失われた文書を求めて――ハンガリーのノーグラード県文書館にない文書について――(渡邊昭子)
第II部  地域の創造
第5章  一八世紀パリにおける街区の把握と可視化――ポリス文書の分析から――(松本礼子)
第6章  史料編纂と歴史記述――一九世紀半ばドイツにおける都市年代記編纂――(志田達彦)
第7章  地域概念と探検・科学・人種論――オセアニアにおける地域区分の創造――(石橋悠人)
第III部  地域の史学史
第8章  「特殊ヨーロッパ的なるもの」から地域主義へ――増田四郎の地域史構想――(森宜人)
第9章   世界史とは何か――上原専禄の世界史像と地域概念――(土肥恒之)

 

* 次回は4月28日(土)、堀内隆行氏・高野麻子氏によるご報告の予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。


「歴史と人間」研究会2017年度シンポジウム(第257回例会)

2017年度 歴史と人間研究会シンポジウム(第257回例会)のお知らせ

 

シンポジウム:編集サイドからみた日本の学術研究の変容

 

日時: 2017年12月17日(日)14時〜17時45分

場所: 一橋大学西キャンパス職員集会所
 (キャンパス地図8番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

プログラム:
趣旨説明(14:00-14:10)
見市雅俊(中央大学名誉教授)

報告(14:10-15:10)
勝康裕(フリーエディター)
       
休憩(15:10-15:30)
コメント(15:30-16:30)
高林陽展(立教大学准教授)  
石橋聖名(岩波書店編集部)
斎藤修(一橋大学名誉教授)
全体討論(16:30-17:45)
忘年会(18:00-)
「歴史と人間」研究会では、今年も恒例のシンポジウムを催すことになりました。
今年のシンポジウムは、20世紀末から今日まで編集者として幾多のすぐれた学術書の誕生にかかわり、いまや「レジェンド」となりつつある勝康裕氏をお招きして、日本の学術研究の大きな変容を編集サイドからどのようにみていたのか、また氏自身はそれとどのように関わってきたのかなどについて話していただきます。
編集サイドの方がこのようなかたちで話すというのは、あまり例がないことではないでしょうか。
興味深いお話しをうかがえるものと期待しております。

コメンテーターも、それにふさわしい方々にお願いしました。報告順にご紹介します。
まず、ごく最近、勝氏の編集で研究書を上梓されたばかりの高林陽展氏。
つぎに、同じ編集者として、勝氏の仕事をみてきた石橋聖名氏。
最後に、社会経済史学の重鎮であり、勝氏とも深い関わりのある斎藤修氏。

研究会になかなかお越しになれない方々も、是非ご参加ください。心よりお待ち申し上げます。
また、例年どおり、シンポジウム終了後は、同じ会場にて「大」忘年会を予定しております。
こちらも奮ってご参加ください。会費は1500円、(とくに年長者の)現物差し入れ大歓迎です。

 

* 次回の例会は3月に開催予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。


第256回「歴史と人間」研究会

日時: 2017年10月28日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学西キャンパス本館特別応接室
 (キャンパス地図10番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 安藤 香織氏

タイトル: 「第二帝政期ドイツの教育をめぐる連邦主義と中央集権化」

 

要旨:
  1871年1月、敵国フランスのベルサイユ宮殿でドイツ帝国の成立が宣言され、「ドイツ国民」の悲願であった「ドイツ」統一が達成された。プロイセン王国やバイエルン王国といった22邦国と3自由都市から成るドイツ帝国は、外交上の権限を構成国より委ねられていた一方、内政問題については統一前と変わらずに各邦の主権を認めていた。とりわけ教育に関しては、今日に至るまで連邦に文部省の様な中央官庁が置かれていないことからも地方分権を象徴する最たる例と考えられており、帝国直轄地や植民地支配と言った問題を除いて帝国の教育政策や帝国と諸邦の教育における連携と言った問題は取り上げられることが無かった。

 この様な帝国における状況とは対照的に、各邦における教育史研究は既に数多く存在している。1980年代以降地域史料を用いた実証主義的な研究が実り多い成果を上げ続けた結果、地域史色の強いものとなり、特にプロイセンの場合、邦の下に独自の権限をもつ州といった行政区分を抱えていたため更に問題は細分化されていき、州や都市、地域に限定された議論を深めていくことになった。

 しかし果たして本当に帝国のレベルで教育への興味は無かったのだろうかというのが報告者の疑問である。本発表ではプロイセンと帝国の教育政策を改めて概観した上で帝国と教育の関係に注目し、「帝国学校委員会」(1868年に設立された北ドイツ連邦学校委員会を前身とし帝国末まで存続)やいくつかの例を通し帝国もある程度の教育への要求があったことを指摘し、またその限界について論じたい。帝国の範囲を含め、第二帝政期ドイツ教育の大きな骨組みを浮かび上がらせるための試みでもある。
 

 

* 次回は12月17日、シンポジウムの予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。


第255回「歴史と人間」研究会

日時: 2017年9月16日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学西キャンパス本館特別応接室
 (キャンパス地図10番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 見市 雅俊氏

タイトル: 「ほどよい近代、もしくは跛行的近代―スコットランド・ナショナリスト、トム・ネアンのイギリス史論をめぐって」
 

要旨:
 今回の報告は、2015年12月の「歴史と人間」研究会シンポジウム、「戦後西洋史学をふり返る」における私の報告、「コミンテルンから路地裏へ」の続編である。マルクス主義から出発し、のちにナショナリズムの研究とスコットランド独立運動の実践で知られるようになったトム・ネアン(Tom Nairn)に焦点を合せる。
 ネアン、および日本で早くからその名前が知られているペリー・アンダーソン(Perry Anderson)の二人は、1960年代、「オールド・ニュー・レフト」に抗しつつ登場した「ニュー・ニュー・レフト」である。前者の大御所であるE.P.トムスンの逆鱗にふれたことでもよく知られている。簡単に言えば、若き二人がイギリスの「後進性」を強調し、それが明らかにトムスンの「愛国心」を刺激したのであった。
 ネアンの主著、『ブリテン解体』と『蠱惑のガラス』は大きな反響をよんだ。その内容は一言でいえば、スコットランド独立を鮮明に掲げるナショナリトによる、情け容赦のない、イギリス解剖の書である。相方のアンダーソンは、そのスタイルも文体も「グローバル」であり、またアカデミックで、「無色」であるのに対して、ネアンのイギリス論はナショナリストである分だけ「色がつく」ことになり、また「毒気」を含むことにもなり、たいへんスリリングな内容となっている。
 ここでは、ネアン説の中味をアンダーソンの議論も交えて紹介し、結論部分では、ジョージ・オーウェルの第二次世界大戦中の愛国心高揚の著述内容と絡ませて、この島国の近代化の「特殊性」ということについて考えてみることにする。

 

* 次回は10月28日、安藤香織氏によるご報告の予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。


第254回「歴史と人間」研究会

日時: 2017年7月1日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学西キャンパス本館特別応接室
 (キャンパス地図10番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 森 宜人氏

タイトル: 「近現代ヨーロッパ都市史における『長い20世紀』」

要旨:
 近現代ヨーロッパ都市史における近年の重要な変化として、「長い19世紀」に代わって「長い20世紀」を対象とする研究が着実に増加しつつある点を指摘することができる。また、これと軌を一にして、「新文化史的アプローチ」や、トランスナショナルな比較史が方法論上の主流となりつつある。こうした潮流を把握する上では、既存の研究成果を広範に駆使した通史が1つの有用な手がかりとなる。管見の限りでは、近年出版された複数の通史のなかで、上述の方法論を反映させつつ20世紀都市史について最もまとまった概観を提示しているのは、F. レンガーが2013年に上梓した『モデルネのメトロポリス―1850年以降のヨーロッパ都市史―』(Friedrich Lenger, Metropole der Moderne. Eine europäische Stadtgeschichte seit 1850, München 2013)である。
 同書では、分析対象の1850年代〜21世紀初頭が次の3局面に区分される。(1) 1850年代〜19世紀末の「自由主義市民のモダニティ」、(2)19世紀末〜1960年代の「オーガナイズド・モダニティ」、(3)1970年代以降の「ポスト・モダン」。この時期区分は、自由と自律性を基調とするモダニティの言説によって構築される社会的制度・慣習が、その時々の歴史的コンテクストにおいて多義性を帯びてきたことに着目する歴史社会学者P. ヴァグナーのモダニティ論に依拠したものである。その中核をなす「オーガナイズド・モダニティ」には、福祉国家およびファシズム体制だけでなく社会主義体制も含まれるため、レンガーの議論でも、ロシアを含む東欧諸都市も分析対象となる。そして、このことは、「ヨーロッパ都市とは何か」というM. ヴェーバー以来の根源的な問いに逢着することとなる。
 このように『モデルネのメトロポリス』では、「オーガナイズド・モダニティ」の形成・展開から「ポスト・モダン」へといたる都市社会の変化を経糸として、また、「ヨーロッパ都市」とは何かという視点による北西ヨーロッパ諸都市と東欧・ロシアおよび南欧諸都市との比較を緯糸として、「長い20世紀」のヨーロッパ都市史が織りなされる。その歴史像は、経済史や、社会史、人口史などの実態分析はもとより、「新文化史」的アプローチによる文芸批評や、視覚表象、造形芸術、集合的記憶などをめぐる言説分析によって得られた知見も豊富に反映させた多彩なモザイク模様を呈している。本報告では、このようなレンガーの「長い20世紀」都市史像を、近年の都市史研究の重要なトピックである「都市とモダニティ」、「都市ガバナンス」、「都市空間と公共圏」の3つの論点に即して検討し、今後のヨーロッパ都市史研究のあり方について考える糸口としたい。

 

* 次回は9月、見市雅俊氏によるご報告の予定です。日程等、詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。


第253回「歴史と人間」研究会&「最後の宴」

研究会
日時: 2017年4月23日(日)14時より

場所: 一橋大学西キャンパス本館特別応接室
 (キャンパス地図10番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 梅原 秀元氏

タイトル: 「19世紀末から20世紀初頭のドイツにおける学校衛生の展開―デュッセルドルフ市を例に」

要旨:
 近年、社会福祉、医療・保健衛生といった領域をめぐる歴史研究が活況を呈している。そこでは、例えば、これらの領域でのサービスの担い手について、国家や地域行政機関などの公的な担い手だけではなく、キリスト教系の団体や民間の人々による団体などのヴォランタリーな団体がこの領域に果たした役割や意義に光が当てられている。さらには、これらの担い手がどのような関係にあったのか―協力し合っていたのか、競合していたのか、特に関係を持たずに別個にやっていたのか―についても議論されている。
 こうした研究状況の中で、最近では、学校を拠点とした地域の衛生ネットワークや教育支援のための事業についても研究が行われている。本報告が対象とするドイツにおいても、この領域は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて確立・展開した学校衛生が大きな意味を持っていた。しかし、ドイツの学校衛生については、日本はもとよりドイツにおいても十分研究されているとはいえない。そこで、本報告では、ある一つの都市―デュッセルドルフ市―を例に、19世紀末から20世紀初頭における学校衛生の展開を、とくに、身体の全般的な状態が良くない児童に対して行われた保健医療事業を中心に、未刊行史料や当時の刊行物といった史料をもとに素描する。この作業を通して、本報告では、衛生、教育、救貧、家族といった複数の領域が交錯する場―いわば社会の中間領域のような場―において、誰・どのような組織がどのような言説を使い、実際にどのような形で問題へとアプローチし、施策として実行したのかといった点を明らかにしたい。

 

* 5月は学会シーズンのため、お休みです。6月例会につきましては、改めてご連絡いたします。

 

「最後の宴」
 長年懇親会の場としてお世話になってきた海鮮呑屋日本橋さんが、国立駅前の再開発に伴い、今年の5月末をもって閉店することになりました。上記のとおり、5月は例会がお休みのため、4月例会後が日本橋さんでの「最後の宴」となります。皆様、奮ってご参加ください。「最後の宴」からのご参加も大歓迎です。
 なお、予約の都合上、「最後の宴」から参加される方はrekinin19920429(at)gmail.comまでご一報いただければ幸いです。何卒宜しくお願い申し上げます。


第252回「歴史と人間」研究会

日時: 2017年3月26日(日)14時より

場所: 一橋大学西キャンパス本館特別応接室
 (キャンパス地図10番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 高野 麻子氏

コメンテーター: 勝 康裕氏

タイトル: 「生体認証技術による身体管理の歴史的変遷―個人を識別することの先に何があるのか」

要旨:生体認証技術(biometrics)とは、身体的・行動的特徴から個人を識別する技術であり、現在では指紋、静脈、虹彩、顔、声紋、歩容などが用いられている。生体認証技術の歴史は、19世紀末にイギリスの植民地であるインドで指紋法(指紋によって個人を識別する技術)が誕生したことに始まる。指紋を一度登録すれば、移動を繰り返しても、言葉が通じなくても、偽名や嘘をつこうとも、統治者は必要なときにいつでも個人の識別が可能になった。そしてこの技術は、帝国における統治の技法として地域的な差異を越えて伝播していった。本報告では、こうした生体認証技術の軌跡を、2016年にみすず書房より出版した拙著『指紋と近代―移動する身体の管理と統治の技法』をもとに辿っていく。そのうえでさらに、1980年代に手作業の時代からコンピュータの時代へと移行するなかで、生体認証技術による身体管理がどのような変容を遂げているのかについても考察する。19世紀末に誕生した技術は、21世紀を迎えた現代においても世界的に使用されているが、近年は明らかに個人を識別することをはるかに超えはじめている。近代的統治による秩序化の実践は、どこに向かっていくのだろうか。この大きな問いを、生体認証技術による身体管理の歴史的変遷を軸に考えていきたい。

 

なお、今回の例会では、高野さんのご高著『指紋と近代―移動する身体の管理と統治の技法』の編集に携われた勝さんから、企画が成り立つまでの経緯や編集過程などについてお話いただくことになっております。

 

* 次回は4月23日(日)梅原秀元氏によるご報告の予定です。

 


第251回「歴史と人間」研究会

日時: 2017年2月18日(土) 14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学西キャンパス職員集会所
 (キャンパス地図8番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 齊藤 豪大氏

タイトル: 「重商主義政策と水産資源変動―18世紀スウェーデンにおける漁業振興施策の展開―」

要旨:
 18世紀中葉にスウェーデン西部の沿岸に到来したニシンの魚群によって、スウェーデン水産経済、さらには北海・バルト海商業圏における水産経済構造は大きく変化していった。それまで同国にとって輸入品であった塩漬けニシンは、この水産資源変動によって、輸出品へと変化していった。
 この魚群到来の前から、スウェーデンでは水産業に対する振興施策が展開されており、水産業に対する支援は重商主義政策の観点から見て重要な問題であった。これまでにもスウェーデン重商主義政策に関する研究蓄積が十分にありながら、漁業振興施策の観点から検討した研究はわずかであった。また、漁業部門に対する具体的な支援策の展開過程に加えて、水産資源変動によってスウェーデンにおける漁業振興施策がどのように変化していったのかについても十分な議論がなされているとはいいがたい。
 本報告では、18世紀スウェーデンにおける漁業政策関係史料の分析を通じて、いかなる漁業政策が展開され、水産資源変動を通じて漁業支援策がどのように変化していったのかということを考察する。

 

* 次回は3月26日(日)高野 麻子氏によるご報告の予定です。

 



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