第247回「歴史と人間」研究会

日時: 2016年9月17日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学西キャンパス本館特別応接室
 (キャンパス地図10番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 東風谷 太一氏

タイトル: 「物の権利と醸造業―19世紀前半期ミュンヒェンにおけるビール・騒擾・共同性」

要旨: 本報告では、1840年代に2度にわたってミュンヒェンで起きたビールをめぐる騒擾の背景を検討したい。学史においては、すでにこの騒擾の具体的な経過や、担い手の社会階層(手工業職人および兵士)などが明らかにされており、主にモラル・エコノミーとの関連で考察されてきたといえる。その一方で、これらの成果が主題を異にする研究、たとえば手工業史や都市史と接合されることはほとんどないままとなっている。担い手の社会階層がわかっている以上、さらに、19世紀前半期がバイエルンにおける営業自由化、言葉を換えれば、領邦政府の主導下で市場競争経済の展開を急ごうとした時期であったことをも考慮するなら、国家・都市の権力が交錯する場としての都市共同体、および手工業者を取り巻く営業体制の変容といった視座をも含みこむ形で、騒擾についての考察がより深められなければならないだろう。この地点からこそ、騒擾の担い手たちのモラルがよりよく見えてくるのではないか、というのが本報告の問題意識である。そこで、さまざまな領域の先行研究を積極的に参照し、都市文書館の行政史料と突き合わせることで、騒擾の担い手たちの日常において何が起きていたのかをあらためて考えてみたい。その結果、本報告の主題にとって私的所有制の貫徹という問題が鍵であり、とりわけビール醸造業の営業権が近代的な所有の対象となっていく過程を通して、騒擾の背景をなす都市の共同性の変容が具体的に垣間見えてくるはずである。


* 10月例会は高見純氏によるご報告の予定です。

 



S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>

とは?

研究会の概要、これまでの例会

今後の例会

<2018年>
11月17日 田村俊行氏
12月16日 シンポジウム・忘年会
3月    見市雅俊氏

出版記録

画像をクリックすると、詳細情報がご覧になれます。

リンク

過去の記事

ブログ内検索

その他