第212回「歴史と人間」研究会

日時: 2013年2月16日(土)14時より *土曜の開催となりますのでご注意ください。
場所: 一橋大学西キャンパス職員集会所
(キャンパス地図6番 http://www.hit-u.ac.jp/annai/campus/index.html

報告: 那須 敬氏
タイトル: 「音楽の過剰:17世紀ダラム大聖堂とオルガンの政治学」

要旨:
イングランド宗教改革と音楽の関係は、そのはじまりから不安定なものだった。エリザベス一世期には王室礼拝堂を中心に高度なポリフォニー音楽が発達した一方で、プロテスタント改革者たちは説教と簡素化された典礼による信徒教化を重んじ、教会音楽の濫用は批判された。音楽の是非をめぐる断続的な論争は、17世紀には本格的な政治対立に連動することになる。議会の決定で大聖堂における聖歌隊音楽が廃止され、パイプオルガンが破壊された内戦・革命期は、イギリス宗教音楽史の「空白の20年」でもある。こうした展開を、禁欲的なピューリタニズムの所為とするのは易しい。だが、楽器演奏や歌唱の実践、またこれらをめぐる言説が、具体的に初期ステュアート朝の政治と宗教において持った意味と役割については、さらに詳細な研究が必要である。本報告では、チャールズ1世親政期(1620-30年代)から内戦期(1640年代)にかけてのダラム大聖堂に着目し、礼拝音楽の改革・変更をめぐって推進派と反対派の間で起こった対立を分析する。ダラム大聖堂におけるオルガンや聖歌隊の整備と、国教会におけるアルミニウス主義ポリティクスの関係を明らかにし、これが内戦期の議会政策に与えた影響について考察したい。また、教会音楽をめぐる論争を17世紀における音楽と身体理解の関係史に位置づけ、「聴覚の文化史」研究の可能性についても考えてみたい。

* 次回は3月31日(日)、竹内敬子氏によるご報告の予定です。



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