第266回「歴史と人間」研究会

日時: 2019年3月31日(日)14時より 

場所: 一橋大学国立西キャンパス職員集会所
 (キャンパス地図8番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/ campus/campus/index.html

報告: 見市 雅俊氏

タイトル: 「マス・オブザベイションとイギリス的大衆社会の展開」

 

要旨: 

両大戦間期イギリスにおけるさまざまな知的トレンドのなかで、ひときわ異彩を放つのが「マス・オブザベイション(Mass Observation)」である。1930年代末、若き知的エリートたちが立ち上げたもので、一言でいえば、大衆自身が大衆社会を観察することをめざした社会運動である。実際には、たかだか二千人ほどの参加者をみたにすぎなかったのだが、当時は、いかにも当世風ということで、大きな関心を集めた。

MOは、1937年の国王戴冠式、1938年のミュンヘン危機、1939年の第二次世界大戦勃発等々の大きな出来事の際の、マスメディアの通り一遍の報道ではけっしてとらえることができない、大衆の反応を「人類学」的に、ないしは「社会学」的につぶさに観察し、記録し、活字化したのであった。また、パブでの酒の飲み方、観光地における余暇の過ごし方、プロレス観戦、サッカー籤、流行歌と踊りなどもその観察対象に入っていた。

戦時体制においては、MOは情報省の下請け機関として各種の調査をおこなったほか、ケインズの戦時課税政策の立案にも深く関与するなどして、総力戦の遂行に深く関わることになった。そして戦後は、MOの活動はマーケットリサーチに収斂してゆく。

このように多種多彩なMOの活動歴について、今回の報告は研究序説的な内容となる。MOの歴史をまとめ、そのうえで、特殊イギリス的な、「ほどよい近代」的な大衆社会の展開という観点から、MOの知的活動の軌跡を辿ることにする。



S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2019 >>

とは?

研究会の概要、これまでの例会

今後の例会

<2018年>
3月31日    見市雅俊氏

出版記録

画像をクリックすると、詳細情報がご覧になれます。

リンク

過去の記事

ブログ内検索

その他