第261回「歴史と人間」研究会

日時: 2018年7月7日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学国立西キャンパス職員集会所
 (キャンパス地図8番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/ campus/campus/index.html

報告: 本間 千尋氏

タイトル: 「日本のピアノ文化 創造の軌跡」

 

要旨:

 明治期に日本に移入された西欧モダンのピアノ文化は,戦後はライフスタイルの都市化に伴い普及し,我々は自国の伝統楽器よりも,西欧の楽器であるピアノの方に親しみを感じる.また現在の日本では,ピアノ文化の経験者や国際コンクールの参加者は本場西欧を凌ぐ程になり,日本におけるピアノ文化は成熟期を迎えていると言えるだろう.このように戦後日本の都市化と不可分の関係にあり,多くの人々が趣味やレッスンで経験するようになったピアノ文化であるが,戦後日本のピアノ文化に関する研究は「大衆化」というこ とばで一括りにされがちである. 
 ピアノ文化は西欧社会では階級文化であり,日本でも戦前は西欧と同様に,階層構造と結び付いた文化資本とされてきた.しかしながら戦後日本のピアノ文化は日本的なシステムの中で受容され,人々のライフスタイルに大きな影響を与えた.戦後70年を経た今,ピアノ文化は都市部に限らず日本全国に浸透し,日本社会においてピアノ文化が持つ意味合いは大きく変化したと考えられる.その背景として日本社会特有の,ピアノ文化の受容とピアノ文化に対する意識が潜んでいることが予想される.こうした問題を明らかにするためには,現在までのピアノ文化の受容を歴史的,社会学的に分析し,日本社会においてピア ノ文化が果たした役割と機能について考察することが不可欠である
 日本のピアノ文化は,西欧モダンのピアノ文化を単に受け継いで来ただけではない.明治期に移入した西欧モダンのピアノ文化に新機軸を打ち出し,日本独自のピアノ文化を創造したのである.本報告では,日本社会におけるピアノ文化の受容を,歴史社会学的な視座に立ち,その社会的意味を問い直し,それを踏まえて日本におけるピアノ文化の受容を明らかにしたい.

 

 

* 次回は9月22日(土)、大和久悌一郎氏によるご報告の予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。



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