第256回「歴史と人間」研究会

日時: 2017年10月28日(土)14時より *土曜日ですのでご注意ください。

場所: 一橋大学西キャンパス本館特別応接室
 (キャンパス地図10番 http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html

報告: 安藤 香織氏

タイトル: 「第二帝政期ドイツの教育をめぐる連邦主義と中央集権化」

 

要旨:
  1871年1月、敵国フランスのベルサイユ宮殿でドイツ帝国の成立が宣言され、「ドイツ国民」の悲願であった「ドイツ」統一が達成された。プロイセン王国やバイエルン王国といった22邦国と3自由都市から成るドイツ帝国は、外交上の権限を構成国より委ねられていた一方、内政問題については統一前と変わらずに各邦の主権を認めていた。とりわけ教育に関しては、今日に至るまで連邦に文部省の様な中央官庁が置かれていないことからも地方分権を象徴する最たる例と考えられており、帝国直轄地や植民地支配と言った問題を除いて帝国の教育政策や帝国と諸邦の教育における連携と言った問題は取り上げられることが無かった。

 この様な帝国における状況とは対照的に、各邦における教育史研究は既に数多く存在している。1980年代以降地域史料を用いた実証主義的な研究が実り多い成果を上げ続けた結果、地域史色の強いものとなり、特にプロイセンの場合、邦の下に独自の権限をもつ州といった行政区分を抱えていたため更に問題は細分化されていき、州や都市、地域に限定された議論を深めていくことになった。

 しかし果たして本当に帝国のレベルで教育への興味は無かったのだろうかというのが報告者の疑問である。本発表ではプロイセンと帝国の教育政策を改めて概観した上で帝国と教育の関係に注目し、「帝国学校委員会」(1868年に設立された北ドイツ連邦学校委員会を前身とし帝国末まで存続)やいくつかの例を通し帝国もある程度の教育への要求があったことを指摘し、またその限界について論じたい。帝国の範囲を含め、第二帝政期ドイツ教育の大きな骨組みを浮かび上がらせるための試みでもある。
 

 

* 次回は12月17日、シンポジウムの予定です。詳細が決まり次第、改めてご案内申し上げます。



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